傷ついた日本人へ

DANGO母です。


今回のこの本は、ダライ・ラマ14世の高野山大学での記念講演を収録し、再構成したものです。
先日、「池上彰と考える、宗教って何ですか?」を読んで、ダライ・ラマ14世が大好きになってしまったので、今回この本に手を出してしまったのですが
さすがに真言宗の御本山、高野山で講演しているので、池上彰さんが一緒について解説したりはしてくれない、ちょっと難しいところがありました。
般若心経の解説もありますが、浄土真宗では般若心経は読まないので「色即是空」について語られても、ピンとこない部分もあります。


この本の中で、津波原発の被害に遭われた方々は
「私たちは(そんなひどい目にあうような)悪いことをしたのでしょうか。」
と問われています。
そんな素朴な質問にも、ダライ・ラマ14世は丁寧に答えています。
ダライ・ラマ14世は、立派なお坊様ですが、自分はひとりの人間だ、と語り、仏法に関してはまだまだ学生だ、とおっしゃいます。
「私たちはこの惑星に一時的に滞在しているに過ぎません。ここにいるのはせいぜい90年か100年のことでしょう。その短い間に何かよいこと、役に立つことをして他の人々の幸福に寄与できたなら、それが人生の意味であり、本当のゴールと言えます。」
輪廻転生を信じる教えだからこその言葉ですね。
たまたま地球という星の人間に生まれ変わっただけ、ということでしょうか。
祖国を追われながら、世界の平和を祈り、どんな人とも本当の信頼関係を築いていきたいと願うのは、大変強い心の持ち主だな、と思います。
仏教的な考え方を知りたい方は是非読んでみて下さいね。
嫌いな人と遭ったらどう考えればいいの?
苦しいことに出会ったらどうすれば逃れられるの?
その答えはこの本の中にあります。