ユーミンの罪

DANGO母です。


以前tsuiteruさんのブログで紹介されていたので、是非読んでみたいと思って買いました、「ユーミンの罪」酒井順子著。
ユーミンこと松任谷由実さんのアルバムを荒井由実の時代から紐解いて検証していくので、ユーミン大好きだった私は興味津々の一冊。
1973年のデビュー曲「ひこうき雲」にはじまり、バブル全盛期を駆け抜けてやがて崩壊そして、景気低迷期に陥る頃には諸行無常と永遠を交錯してIT世界の始まりを予感させる1991年のアルバム「DAWN PURPLE」までを酒井順子さんの目線で分析しています。
ユーミンファンならば「この曲のこの歌詞が・・・」と言われると文字を目で追うだけで、頭の中にユーミンの曲が流れてきます。
酒井順子さんは私とよく似た年なので、世代感覚がよく似ています。
そしてユーミンファンならば、若かりし青春時代はユーミンの歌に励まされたり慰められたりしたのでしょう。
相田みつをの詩や今時のヒット曲もまた、『人間だもの』『そのままでいいんだよ』と、現状を肯定する言葉を投げかけます。しかしその手の肯定じゃ、何もしなくていいんだ……と人の心を停滞させる働きを持つとしたら、バブル期までのユーミンの歌における肯定は、『そんなことにつまづかないでがんばれ』と、人をけしかける勢いがあったのです。だからこそ私達は、失敗しても『これでいいのね!』と後ろを振り返ることなくさらに前に進んでいった。」
そう、常にユーミンは私達の良き理解者であり、姐さん的ご意見番でもありました。
この本の読み始めは「この人はユーミンがすきなの?それとも重箱の隅を突っついてあら探しをしたいの?」とちょっと斜めに読んでいましたが、読み終わる頃には、彼女もやっぱりユーミンと一緒に若い頃を過ごしたユーミンファンなんだな、と分かって嬉しかったです。
ユーミンには本当にお世話になりました。
女性の生き方の指南役として、ますます活躍して欲しいです。
年齢を重ねてもオバサン臭くないのが素敵です。
これからもよろしくお願いします。