桜ほうさら

宮部みゆき

DANGO母です。

「ささらほうさら」という言葉、ご存知ですか?

初めて聞きました、というよりも見ました。

「色々あってたいへんだったねぇ。」

という意味合いなのだそうです。

こちらは宮部みゆきさんの時代物の本です。

上下巻あって長いのに、面白いのでついつい読んでしまいました。

無実の罪で切腹した父、お取り潰しになった家を後に、父を陥れた黒幕を探すために、江戸深川の富勧長屋に住む古橋笙之介が事件を解決するまでの結構長いお話。

でも全然退屈せずにツルツルと読みました。

登場人物、その一人一人にドラマがあって面白いです。

今日の食い扶持に困ることはないけれど、明日おまんまが食べられるかどうかはわからない。

けど、それは江戸だから。

今日の飯にも困る人はちょっと江戸を離れるとうようよいるよ、という時代。

そんな中、義理人情に溢れる長屋住まいの江戸っ子達が、主人公を見守り助けて話は進みます。

もう義理人情なんてすっかり見えなくなった今だからこそ、時代物が楽しく感じるのかも知れません。

面白いのでぜひ。

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