神も仏もありませぬ

DANGO母です。


またまた佐野洋子さんの本です。
この人の性根がドドンと座っているところが好きです。
佐野洋子さんの飼っていた猫のフネは、ガンになっても騒がない。
CTを撮ってみたら、かなり色んなところにガンが転移していて、
手術をするにも手遅れだったそうです。
じーっとじーっと死を待って、「くぇっ!」と2回鳴いて死んだそうです。
それに比べて、人間の往生際の悪さときたら何だっ!
よっぽど猫の方が潔いではないか!!
畜生にも劣る往生際の悪さよ・・・と嘆いております。
ホントに口の悪いオバサンだこと、とも思いますが、
私はこの人の書いたエッセイが大好きです。
この著者の佐野洋子さん、戦前に、中国で生まれ育って、
敗戦後に日本にヘトヘトになって帰ってくるのですが、
「私には故郷と呼べる場所がない」らしいのです。
故郷がない人はどんな感じで生きているのかわからないけど
本を読む限りでは、とても強くて逞しい芯がある人だと感じます。
もう亡くなってしまったのでとても残念ですが、本はたくさん出しているので
これからも見つけて読んでいきたいと思います。