リリー&ナンシーの小さなスナック

DANGO母です。


ナンシー関が亡くなって、ほぼ10年が経つ。
雑誌an-anなどで芸能人の似顔絵消しゴム版画を彫っていた。
段々売れて、コラム、エッセイと文章も一緒に書くようになっていった。
最初は顔真似だけだったのに、歌まねも出来るようになったコロッケみたいだ(笑)
ナンシーのコラムは憎いところを突いていて、いつもクスッと笑えた。
目線がいつもマイナーであり、スカッとした切り口だった。
ビートたけし田村正和だけには真正面から切り込めないという
弱点もあったりして、本屋でナンシーの作品を見つけては買った。
ナンシーが亡くなってしまって、二度と新しい作品を手に取ることはないんだなぁ
なんて思っていたのに、やっぱりここは田舎町。
私が読んだことのないナンシー作品が、ブックオフに並んでいた。
ラッキー!
早速お買い上げだ。
というのも、その前日、たまたま出かけた飲み屋さんでのこと、
カウンターの中のお兄ちゃんと話していたら
「うちの店、リリーが来たんっスよ」
という話で盛り上がって、おうおう、ほうほう、と作家談義をしてきたばかり。
で、この本との出会い。
何ともミラクルである。
この本を読むまで、ナンシーとリリーが対談していたなんて知らなかった。
リリーはナンシーが亡くなった後、「東京タワー」や「おでんくん」で売れた人、
という認識しかなかったから。
二人の2000年9月から2002年7月までの、毎月対談をまとめた本である。
ナンシーは今頃、この頃のテレビ界を歯がゆい気持ちであの世から観ているに違いない。