火の粉

DANGO母です。


最近、時間を見つけてはキッチンで読書。
雫井修介の「火の粉」
限りなくクロに近い、自供もしている男、
だが、確たる証拠がないことから無罪にしてしまう主人公の裁判長。
死刑判決を言い渡すのが怖かった?
いや、証拠がないのはやはりシロなのだ。
そして2年後、隣の家に自分が裁いた男が引っ越してきて
奇妙なことが次々と起こりだす。
「私は殺人鬼を解き放ってしまったのか?」


ミステリー小説は坂道をトロッコで降りるようだ。
最初は状況説明やら何やらでのろり、のろり、とやっているが、
ある時を境に状況は一変、だんだんとスピードが出てきて
気がついたらもう途中で降りられないほどの速さで
転げ落ちていくだけである。
そう、夫に
「本ばっかり読んでないで、仕事しろよー」
と言われても、子供に
「ごはん、まだ〜?」
と急かされても、もう降りられないのだ。
もうちょっと、もうちょっとだからね・・・
と、ついつい楽しみを優先させてしまう今日この頃である。
いいじゃないか、私のササヤカな楽しみを取らないでちょうだい。


随分前に長男に
「おもしろいから観てよ」
と薦められたのが、同作者の原作が映画になった
犯人に告ぐ
主人公をトヨエツがイイ感じにくたびれた刑事を好演していた。
決め台詞は
「今夜は震えて眠れ」
である。
こちらの原作もまた面白いのでおススメです。