螺鈿迷宮

DANGO母です。


105円の名作のご紹介です。
前回、マドンナ・ヴェルデがおもしろかったので
つい買ってしまった海堂尊の「螺鈿迷宮」
どうも「チーム・バチスタの栄光」の続編であるらしい。
続編、というよりも、たぶん登場人物が同じであろうかと推察する。
とある大学の医学部を3年もダブっている主人公。
賭けマージャンに負けて、終末医療専門の病院に潜入する羽目になる。
大きな病院にサジを投げられた末期患者達のふきだまりのはずが
そこではみんな生き生きと生活をしている。
しかし、主人公が潜入してから、職員を含め、次々と死んでいく。
おかしい・・・死人が多すぎる。
と、どんどん物語に引き込まれていくのだ。
終末医療はどんなにキレイゴトを並べ立てても儲からないらしい。
だから大きな病院は切り捨てていく(らしい)
だからって小さな病院は患者を殺していいわけがないのだ。
この世の中にはたくさんの知らない分野がある。
漠然と「医療」とひとくくりに考えていたが、物語の思わぬ展開に
「ああ、そっちに話を切り返したか・・・」
と唸る結末に落ち着いた。
文庫本は上下巻に分かれているので、実際には210円かかったわけね。