火花

DANGO母です。


夏に娘にもらったのをやっと読みました。
今までは何を読んでも「芥川賞をもらった作品」なんて意識したことはなかったのですが、今回の「火花」はテレビでも相当話題になったので、いちいち「これが芥川賞かぁ〜」などと感心しながら読みました。
売れない漫才師の主人公徳永と作者の又吉直樹自身の生き方や考え方がかぶっていると感じるのか、全て又吉直樹の声が聞こえてくる本でした。
NHKの経済番組「オイコノミア」で又吉直樹が時折漫才師になる前の思い出話を混ぜてくるのですが、ゆっくりとしみじみと、そしてクスッと笑わせるところは「火花」も一緒でした。
芸人としては静かであまり目立たないタイプですが、ホンマはいろいろ頑張ってるんだな、と又吉直樹を見直す作品です。
作家の瀬戸内寂聴さんは
「何の先入観もなく読んだら面白かったの。これは何か賞をとるわね、て思ってた。」
と、ある番組でキッパリと言いきっていました。
大先生すらうならせる又吉直樹、恐るべし。
おもしろかったですよ。