家族は辛いよ II

DANGO母です。


山田洋次監督。
お父さんを中心に三世代家族で住む一家と、その家族を取り巻く家族の物語。
十分なお年寄りなのに車の運転をやめない父親に車の運転をやめさせようと家族会議を開く子供達。
お父さんはまだまだ若いつもり、運転歴もそこいらの若僧に比べりゃ超ベテランと思い込んでいる。
子供達は年寄りの交通事故が多発していて、いつ父親がやってしまうかも、と心配する。
そんな中、ある日年寄りの道路の警備員に出会う。
よく見ると行方がわからなくなっていた高校の友達だった。
一晩飲み明かし、家に泊めたら、あくる朝、その友達が隣で冷たくなっていた。
というお話。
山田洋次=寅さんで、絶対見ない映画だったのだが、たまたま見たら引き込まれていて、最後には泣いていた。
どこにでもいる家族、いや、今は三世代同居で何かあるたびに心配して子供達が集まる家なんて珍しいのかもしれない。
この映画に出てくる人達は表現はどうであれ、みんな優しいのだ。
家族のことは放っておけないから家族会議をするのだ。
一晩泊まった警備員のおじさんの最後のお別れにも、おじさんの家族は誰一人来ないのに見送る。
「こんな年になっても死ぬまで働けというのか、この国は!」
と腹の底から声を絞って泣くお父さん。
程よい笑いと切なさで泣けてきました。
こんな優しい家族、いいなぁと思いました。