老人の壁

DANGO母です。


壁、といえばもちろん養老孟司の壁シリーズです。
今回は南伸坊さんとの対談形式になっております。
テーマは老人。
一億総活躍社会なんて言われると、寝たきりになれませんね、などと、もう二人とも老人だから言いたい放題、捨てるものなしで潔い発言が目白押しです。
養老孟司さんのサバサバした語り口にうまく合いの手を入れつつ突っ込む南伸坊さんのやりとりが笑えます。
決してバカ話をしている感はなく、むしろ風刺本ですな。
ある学者さんのお母様が大腸ガンの手術をしたそうです。
無事退院できたそうで、「ところでお母様のお年はおいくつで?」と尋ねたら「104歳です。」チャンャン。
これ、養老孟司さんの本当にあった話。
年を取ると、耳は聞こえなくなり、目も見えにくくなる、一見不自由ですが、逆に考えると、自分の世界で思いっきり楽しめる、ということです。
ものは考えようで、老人だから、なんて遠慮せずにいっぱい楽しむ時間が増えるってことなのかもしれないですね。
「死んじまっちゃあおしめぇよ!」
ということです。
よく、「年を取るといけません。」という言葉を耳にしますが、それって実は謙遜で、みんな楽しんでるんじゃないの?ーんて疑ってしまいそうです。
この本は対談形式なので、サクサク読めますので是非読んでみて下さいね。
いずれはみーんな老人になるので、予習しとかなきゃ〔笑〕