DANGO母です。


友達が姜尚中先生の大ファンです。
「よかったのよ〜っ!泣いちゃった〜っ!もう(涙が)ボロボロボロッ!!!」
と言うので読みました「心」
姜尚中先生はある日息子さんに似た青年、直広君と出会います。
突然の出会いですが、メールのやりとりを始めて、直広青年の悩みに答えてあげます。
直広青年は親友を亡くしました。
若くして死んでしまうのならば、生まれてこなかったほうが良かったのではないか?
この世の中にはたくさん一がいるのに、なぜ親友が病気になって死んでしまわなきゃいけないんだ?
自分は生きている意味があるのか?
人は死んでしまうのになぜ生まれてくるのだ?
などなど、到底答えられない質問を若者らしく先生にぶつけてきます。
それに対して、姜尚中先生は聖書やゲーテの文章を抜き出して、分かりやすく咀嚼して青年が答えを導き出せるように返答します。
姜尚中先生の書く文章はテレビで見たまんまの静かで熱い先生そのままです。
若い頃にこんな先生に巡り合っていたら、もっとイイ大人になっていたかもしれませんね。
生きることと死ぬことはいつも背中合わせ。
死ぬことをひた隠しにして、命を大切にしようと声高に叫んでも何も誰にも響かない。
人の死に直に触れることで、生きていることがいかに素晴らしいことかがわかる。
なぜ命を大切にしよう、生きようと思うのかがわかる。
いつも心の底に漠然と沈んでいる素朴な問いがこの本を読むと解けるかも知れません。
私は友達みたいに泣けなかったですが、ホント、良い本でした。