DANGO母です。
山本周五郎著。
とあるTV番組で
「何度も読み返す本は何ですか?」
という質問に、TV局の偉いおじさんが「ながい坂」と答えていたのを見て興味が湧きました。
今までに20数回読んでいるのだそうです。
そんなに良いのか、ながい坂。
と古本を探して読みました。
長い、ながい坂は長い。
上下巻ある。
手に取った本が読めるか読めないか、これは最初の8ページくらいで決まります。
長いけれど、するすると引き込まれるように読めたので、これは最後までいける!と確信しました。
あとは読むだけ。
平侍の家に生まれた主人公がある事から努力を重ねて出世を遂げるお話です。
子供の頃、釣りをするために通った橋が、ある日突然なくなっていた。
子供にとってはそこにある道や橋は永遠にあるもの。
なのにある日突然橋がなくなっていた。
ご老中の息子の学問所を作ったから、橋がそばにあっては人が通ってうるさくて仕方がないから壊してしまったのだという。
身分の低い主人公の父親は、それをへいへいと口ごたえせずに聞いている。
そんなことがまかり通る世の中でいいのか?
それで平身低頭する父親のなんと無様なことか。
8歳の主人公はこのことを境にひたすら人生の坂道を登りはじめる。
「人間の一生は長い、一足飛びに登るより、一歩一歩を大切にせよ」
と負けん気の強い、がむしゃらに前へとつき進む主人公を諌める先生の言葉が印象的です。
人の一生は長い坂道を登る様なもの。
とっとと駆ければ道端に咲く花や、鳥の声にも気が付かないだろう、もっとゆっくり登ってはどうかな、ということです。
いやー、長かったです。
ホントにながい坂は長い!
読書の秋、ぜひながい坂に挑戦してみてください。
面白くてやめられなくなりますよ。
同じ長い本でも、ドストエフスキーは大の苦手。
5分で眠くなります。
先日、100分で名著という番組を観ていても眠くなりました。
こんな感じ。