DANGO母です。
沢村貞子著。
女優沢村貞子さんのエッセイ。
昔たくさん読んだのですが、とてもステキな明治生まれの女性です。
まだこれ読んでなかったかしら?と思い、古本を買いました。
本はいいですね。
既にお亡くなりになっている方とでも本の中で仲良くなれます。
気取らず、キビキビした下町女を貫く姿は美しいです。
常に分をわきまえていて、自分は少し離れたところではとっても楽しんでいる。
書かれたのも随分昔ですが、
「年をとったら一日中自分の好きなことだけやって楽しむつもりが、いちいちの動作が鈍くなって若い時よりもあっという間に時間が過ぎる。」
とぼやくなど、今も昔も悩みは同じようなものなのですね。
昭和61年に文庫化しているので、随分古いですが、今読んでも大変新鮮に感じます。
老いを悔やまず、むしろ味方につけてたくましく生きる術を教えてくれる一冊です。