DANGO母です。
子供の頃は正月になると大人が寅さんの映画を観に行くのが不思議でした。
なんであんなつまんなそうな映画にわざわざ行くんだ?と。
自分がいざ大人と言われる年になってみると、これがしっくり来るようになるんですねぇ。
ふらっと旅に出てはある日ふらっと帰ってくる。
帰ったら大人しくするかと思いきや家族をグリグリとかき回してまたふらり。
昭和の時代ってえのは、こんな人が堂々と生きているのをみんなが許していた、優しい時代だったのかも知れません。
懐かしくて、寅さんや家族の言葉についほろり。
今回の寅さんは、もうすでに他界しているのですが、残された家族の中に生きている寅さんがたくさん出てきます。
死者との対話、といえば怪しく聞こえますが、みんな死んだらいなくなる、当たり前のことですが、死んだからと言っていなかったんじゃない。
みんなの心のどこかで先に逝ったら誰かと、生きている時とは違ったスタンスで対話をしているんじゃなかろうか、と思います。
いいですねぇ、寅さん。
渥美清さんの歌も口上も演技もパーフェクト。
男だねぇ、寅さん。
と感激した次第です。
今まで寅さんを観てない人も十分楽しめますよ。