田辺聖子さん、さようなら

DANGO母です。

昨日のニュースで知りました。

たしかに随分とお年を召していたので、寿命といえば寿命。

田辺聖子さんの心に残る一冊は「私の大阪百景」

100%軍国少女だった主人公が「この国が負けるわけがない!」としゃかりきになって戦争に巻き込まれ、戦争が終わったら今までの教育は全部ウソでした、とごめんなさいもなく社会が変わり、それでもたくましく生きて行く、田辺聖子さんの自叙伝的小説です。

主人公は少し憧れていた青年がいるのですが、戦争が終わってたまたま町で見かけます。

またあえるわ、とその時は声もかけずに過ごしたのですが、その後、憧れの青年は腸チフスで呆気なく亡くなったことを知ります。

そして、またいつでもあえるわ、なんてないことを知ります。

好きな人に思いを届けるのは今ですよ、また、とか次とかないんですよ、と教えられました。

他にもやんわりとした大阪弁でたくさんのことを教えてくれた田辺聖子さんです。

どうぞ安らかに。

かもかのおっちゃんがお迎えに来たのかも。

あの世でも美味しいお酒と美味しいもんを二人で楽しんで下さい。

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