「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした。

DANGO母です。


上のタイトル、決して私の事ではありません。
林真理子のエッセイのタイトルです。
先日図書館で「下流の宴」を予約した時に、
つい面白そうなので予約したら、すぐに手に入りました。
何んとも長くて魅力的なタイトルです。


思い返せば、十代、二十代は若いだけで全てを乗り切ることができます。
というか、乗り切ってきました。
若さとは、ある意味「怖い物知らず」ってことです。
たとえ間違いを犯したとしても
「ま、若いんだから仕方がないわよ・・・ね!」
と、周りの大人も寛容です。
三十代になると、結婚したり、子供ができたり、キャリアを
積んで仕事に生きたり、と、それぞれが横並びの「ギャル」から
枝分かれしていきます。
で、四十代。
それまで噂だけは耳にしていた「お肌の曲がり角」を体感し、
引力に逆らえなくなったお腹周りの肉を眺めつつ、
「どうやったらオバサンくさくならないか」
と、鏡の前に立つ度にため息交じりに考えさせられています。


今まで、たくさんの大人の女性を見ていますが、
四十代を境に、若さにしがみつくタイプと、枯れていくタイプと
大きく分けて二通りあるなぁ、と思います。
いつまでも若くありたい、と思う気持ちも解ります。
が、限界がありますね。
先日、ひと回り年下のママ友に
「DANGO母って若く見えるよね〜」
と言われました。
自慢しているのではありません。
「若いって・・・いくつに見えるのよ?」
と聞くと
「うーん・・・30後半に見えるよ〜!」
若いったってその程度。
嬉しくねーよ。
たとえ地球がひっくり返っても20代には見えないのだ。
ってことで、これからも私は後者の「枯れていくタイプ」を選びます。


この本には、中年にならないと分からない事や似合わない物が
たくさん出てきます。
あまりに共感して
「そうね、そうよね、分かるわ、真理子!」
なんて頷きながら読んでいたので
首がフラフラになっちゃったよ〜(首がフラフラ、は嘘です)
これから大人の女になる人にオススメです。
老いる悲しみを楽しみにかえる一冊ですよ。